癌ビタミンC療法とは、癌患者にビタミンCを投与する薬物的癌治療法のことで、最も効果の高い用法として「高濃度ビタミンC点滴療法」が知られています。

このビタミンC療法は、海外では盛んに研究・実用が進められていますが、日本国内においてはまだまだ認知度の低い治療法です。

しかしその原理は、癌細胞が癌化するメカニズム、癌細胞が転移・増殖するメカニズムそのものに作用するものであり、全身性の癌や他の治療が困難な末期患者にも適応でき、今後広くその作用が活用されるようになると期待されます。

 

アメリカ国立衛生研究所が高濃度ビタミンC点滴療法の標準治療法と認可しているThe Center For The Improvement of Human Functioning, Kansas USA(国際人間機能改善センター)のプロトコル(The Riordan IVC Protocol)を元に実施いたします。

本治療では高濃度ビタミンC15gの点滴から開始し、徐々に増量して最終的に1回50~100グラム前後を点滴します。週に2回、3ヶ月間を1クール(単位)とするのが基本です。

ガンの治療はすでに治療効果が証明されている手術・抗ガン剤・放射線治療などが標準的な治療です。「高濃度ビタミンC点滴療法」は代替医療のひとつで、手術・抗ガン剤・放射線治療よりも優先するものではありません。

また、研究段階の治療ですのでガン専門医の全てがこの治療方法を支持しているわけではなく、否定的な意見もあります。

 

副作用について

アメリカのカンザス州ウイチタ市にある国際人間機能改善センター(The Center for the Improvement of Human Functioning International)は高濃度ビタミンC点滴療法で有名です。これまでの15年間に3万件以上の高濃度ビタミンC点滴療法を実施してきました。このクリニックでは副作用によって死亡に至った例はありません。実際には殆ど副作用のない安全な治療だと言えます。1例ですが点滴初日に腫瘍から出血を起こした事例の報告がありますが、大事には至っていません。このような腫瘍出血はこれまでの抗ガン剤の投与でも見られる副作用です。これを防ぐために初回はビタミンC15gから開始し、徐々に投与量を増加させます。高濃度ビタミンC点滴療法終了後の数時間は、簡易血糖測定器で測る血糖値が高値になります。これは見かけ上高いだけで、実際の血糖値はもっと低い値になります。したがって自己血糖測定をしてインシュリンの注射量を決めている糖尿病患者ではインシュリンの量に注意しなければなりません。ビタミンCを過剰に摂取すると尿管結石になりやすいことが知られています。しかし、高濃度ビタミンC点滴療法ではこのような尿管結石は起こしにくいと言われています。G6PD欠損症という赤血球膜の遺伝性酵素異常がある方はこの治療を受けることができません。もしこのような病気がある場合は必ず主治医に告げてください。透析中の腎不全の方はこの治療を受けることはできません。心不全、大量の腹水、強い浮腫のある方は、点滴で水分を血管内に入れることで病状の悪化を来す恐れがあるためにこの治療ができない場合があります。